建物の登記記録の表題部には、「所在」「家屋番号」「種類」「構造」「床面積」「所有者」などが記載されます。
建物の登記記録の表題部には、「所在」「家屋番号」で建物の場所を特定し、どんな用途で使用している建物かを「種類」で、建物の主な材質・屋根の種類・何階建かを「構造」で、各階の大きさを「床面積」で表します。
また登記がされていない建物を、未登記建物と言います。現在は建物を建てる時に登記をするのが当たり前となっていますが、昔は借金をすることなく新築することも多く、その際に登記をしないということもあったようです。そのため古い建物の中には、未登記建物になっている場合があります。
未登記建物であると、建物の新築や増築、リフォームなどに際し、担保物件が未登記であったり、現況と一致していない場合、金融機関から融資が受けられない可能性があります。未登記建物にはそういったリスクがありますし、なによりその建物の所有権の明確化のためにも建物登記はしっかり行いましょう。
建物登記の種類
建物表題登記
建物を建てて一番最初にしなければならない登記です。登記されていない建物について初めて登記簿の表題部を新設し物理的状況(所在・種類・構造・床面積および所有者の住所・氏名)を明らかにする登記です。この登記により今まで無かった対象不動産の登記簿が初めて作成されます。
表題部変更登記
建物の物理的状況又は利用形態が変化した結果、登記されている建物の表題部の登記事項に変更が生じた場合に、これを現況に合致させるための登記です。
建物の物理的状況又は利用形態の変化とは、建物に増改築などをして床面積を増減させたり、新たに自宅で商売を始めるにあたって居宅(一般の住居用家屋のことをいいます)を店舗に変更する場合のことをいいます。
建物滅失登記
建物を取毀した場合には、1カ月以内に建物滅失登記を行わなければなりません。
建物滅失登記とは法務局にある取り毀された建物の登記簿を閉鎖する手続きです。
分割登記、合併登記
分割登記(ぶんかつとうき)は母屋と離れなど一つの登記に附属建物が存在する場合にその附属建物を別個の登記にするために行います。
また、合併登記(がっぺいとうき)は別個に登記されている建物を一つの登記にまとめる時に行います。